厚紙・台紙の反りを直す方法
大切な作品作りや商品の保護に欠かせない存在の厚紙や台紙。しかし、保管状態によっては反ってしまうことがあります。用途によっては、反った台紙は作品作りに悪影響を与える可能性があります。
そこで今回は、厚紙・台紙の反りがなぜ発生するのか、その修正方法と反りを未然に防ぐテクニックについて解説します。
厚紙・台紙が反る原因
台紙が反る原因にはいくつかありますが、最も一般的なものは次のとおりです。
湿気や温度変化
台紙は湿気や急激な温度変化に敏感です。湿度の高い環境では、厚紙や台紙が水分を吸収して膨張し、逆に乾燥した環境では水分が蒸発して収縮します。これらの要因が台紙に影響を与え、反りを引き起こすことがあります。
保管方法
台紙を保管する方法も反りの原因となります。厚紙を水平に保管せず立てかけたり、デコボコした不陸の場所に長時間保管すると、反りや歪みが生じる可能性が高まります。
圧力
台紙の一部に重い物を長時間置いたままにすると、厚紙や台紙が曲がって反ってしまうことがあります。
厚紙・台紙の反りを直す方法
厚紙や台紙の反りを直す方法はいくつかありますが、いずれも完璧に元通りになるわけではありません。
1. 重りを使用する方法
- 台紙を水平な表面に置きます。
- 厚紙よりも大きな水平な板(ガラス板・ボード等)などを上に置きます。
- 台紙へ均等に荷重がかかるように、重い本などを重ねて置いて圧力を掛けます。
- 数時間から数日間放置します。
- 重りを取り除いて反りがある程度取れれば終了です。
2. 加湿する方法
- 台紙を水平な表面に置きます。
- 厚紙全体に霧吹きで水を軽く吹きかけます。
- 布などを掛けて軽く圧力をかけ、台紙が乾くまで放置し、反りが修正されるのを待ちます。
3. 温度を調整する方法
- 台紙を水平な表面に置きます。
- アイロンを低温に設定し、当て布をして反った面を軽くアイロン掛けします。アイロンを長時間同じ場所に当て続けると、厚紙や台紙が焦げたり変形したりする可能性があるので注意が必要です。
- 台紙が冷めるまで放置し、反りが解消されたか確認します。
反りの程度によっては、加湿する方法と、重りを使用する方法を組み合わせることで、より矯正力を高めることもできます。台紙・厚紙の材質や印刷の有無などによって最適な方法は異なります。切れ端などでどの方法がよいか試しながら最適な方法を探してみてください。
厚紙・台紙の反りを予防する方法
台紙の反りを防ぐためには、以下のような対策を取ることが重要です。
置き方
台紙は水平な表面に保管し、立てかけないようにしましょう。
湿度・温度管理
温度差が大きい場所は避け、一定の湿度と温度に保たれた場所に保管します。
直射日光を避ける
直射日光が当たると、厚紙や台紙が乾燥し反ったりするだけでなく、変色したりなど劣化を早めます。直射日光が当たらない場所に保管します。